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ヒビノココロミ

日々、いろいろ試して、いろいろ言うブログ。

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文具のお話 ぺんてる メカニカ 編 その2

ええと、さっきからメカニカの話をしています。その1を読んでいない方はこちらをまず読んで下さい。

 

はいはい、やっと、みなさんお待ちかね、本体の話に移ります。

 



 

ケースから本体を取り出しますと、こんな感じです。
黒いポリアセタール樹脂の軸と、銀色に輝く洋銀のグリップのコントラストが美しい。

 

あ、ちなみにポリアセタール樹脂は、熱可塑性で、耐熱性・耐摩耗性などがすぐれているそうです。

 

洋銀は、“洋白材”とも呼ばれる合金で、胴・亜鉛・ニッケルの合金だそうです。
銀製品と同じくらい品格と重厚感があり、温かみのある質感で細かい造形もできる素材だそう。

 

まあ、つまりはただのシャープペンにしてはあきらかにオーバースペックな材料を使っているのです。

 

それこそ、そこらのプラで良いのに。でも、そういう凝り方は大歓迎です。

 

ちなみに、デザインは同社のグラフペンシル等もデザインされた関口友三さんという方だそうです。
確かに、グラフペンシル等と統一されたデザインです。

 

で、各部の説明に入ります。

 



 

先端から、先金、スライドパイプ、カバーパイプ、かざりリング、軸、
指示リング、そして尾冠とノックとなっております。詳しくは先の説明書に。

 



 

先金と、スライドパイプ、そしてカバーパイプからなるグリップ。
グリップには格子状の模様が刻まれ、上のほうに“pentel mechanica”と刻まれています。
ちなみに、.5はそのまま、.3はスミ入れがなされています。
グリップ力は.3のほうがよいような気がします。

 



 

で、このグリップを回転させると、スライドパイプが動きます。
これがいわゆる「保護機能」と呼ばれるものなのです。
変形しやすい先金(芯が出てくるところ)をスライドパイプが保護します。
(正確には「直進ヘリコイド式」という仕組みらしい)

 

 

ここが、メカニカ一番の興奮ポイントです。
こんなに凝った機能、他のメーカーの製品では見たことありません。
まさに、「無駄に凝って」ます。ワクワクしますよね。

 

おもわずぐりぐり何度もまわしてしまいます。
ただ、あんまり何度もやると緩みそうです。ほどほどに。

 

保護機能ばかりに目を奪われてはいけません。
そのほかにも機能的な美しさがあります。工業製品の美。

 



 

まずは、この飾りリング。“MADE IN JAPAN”と刻まれ、私の製品には両方とも
JISマークが刻まれていました。国産の証ですね。

 

ここら辺のロゴとかが、年代により違うそうです。大文字になったり。

 



 

で、本体の後端を見てみると指示リングとノックがあります。
指示リングは、いわゆる硬度表示のことですかね。.5はHB/H/2H/4H、.3はB/HB/H/2Hまで表示できます。

 

ノックした感じは、しっかりとした感じ。わりと重めです。
で、ノックにあわせて心地良い「カチカチカチ」という音が鳴ります。
気になる人は気になると思います。私は好きですが。

 

さて、こんだけメカメカしいフォルムですと、内部構造が気になります。
きっと、精巧に出来た精密な部品が精緻に組まれているのだと思います。

 

でも、想像するだけでは我慢できないので思い切って分解してみました。
分解するのは個人の責任でどうぞ。結構繊細ですから。
説明書にも分解は出来るだけ避けるようにとあります。

 



 

まず、先端を説明書に沿って分解してみましょう。
はじめに、スライドパイプを安全のために出して、

 



 

カバーパイプを引き出します。結構きつめですので慎重に。
そうすると、メカメカしい内部構造があらわになります。興奮。

 



 

ガイドパイプからビスを引き抜くようにして、スライドパイプを引き抜きます。

 

そして、最後にガイドパイプを引き抜きます。この部品は特に変形しやすいので注意です。
以上で保護機能の分解は終わりです。ドライブパイプはカシメてあるので外せません。

 



 

先金を外すと、チャックがあらわになります。しっかり掴んでいますね。

 



 

すべて分解するとこのようになります。どうです、この無駄に凝ったつくり。
素晴らしいです。感動モノです。今じゃこんな金属パーツをふんだんに使った製品はありませんね。

 

軸の中は金属製らしく、しっかりしたつくりです。こういうところがしっかりしているのも流石。

 



 

同じように後端も分解するとこうなります。
消しゴムは付いておらず、長めのクリーナーピンが付いています。
クリーナーピンは先端で芯が詰まったときに掃除するためのものです。

 


 



 

最後に使用感を。
重心は先端で金属パーツをふんだんに使用しているにもかかわらず、思ったより低重心ではありません。
低すぎず、高すぎず、ちょうどよい感じです。

 



 

格子模様のグリップは、ローレットのようにぴったりと指を捉えます。
ですが、ローレットより指に優しいのでペンだこは出来にくそうです。

 

重さは約17g。重すぎず軽すぎずです。
ちなみに、同社のメカニカグラフ・グラフペンシル・グラフ1000は約10g前後です。
軽いペンが好きな方は扱いやすいでしょうか。重いのが好きな方は微妙です。

 

長さは約15cmです。保護機能を使用しても長さはさほど変わりません。
太さは一番太いところでも約8mm程度といったところでしょうか。割と細身です。

 

クリップは画像のように装着できますが、あまり安定しません。
軸の形状が独特な多面体(12面)なので安定しないのです。これはグラフペンシルにも通じるところです。

 

また、先端を尖らすために軸をまわしながら書く方が多いと思いますが、そのときに
このクリップがものすごく邪魔になります。かなり下のほうでないと固定できないからです。

 

軸自体が多面体ですしせっかくの保護機能があるのですからクリップは外して使うのをお勧めします。

 

ただ、保護機能はかなり繊細なので落としたらそれまでかも。先金もヤワですし。

 

使用時以外はシースに入れて保管しましょう。

 

全体的にいえるのは「無駄に凝っているが、一つ一つに意味がある」ということです。
白洋材のグリップは金属なのに温かみがありますし、樹脂製の軸は軽さに貢献している。

 

保護機能は機能性はもちろん、使う楽しさがあります。まわすの楽しい。

 

シースの質感も良いので、ぜひ一緒に使って欲しいです。ロゴがカッコイイし。

 

これだけ所有欲を満たす文具は珍しいと思います。
事実、メカニカだけで2ページも語りましたから。すごいぞ。

 


 

で、入手方法ですが、これは廃番なので入手するのは難しいと思います。

 

現在私は.3を2本、.5を1本所有しております。
私がメカニカを見かけたところには必ず、グラフペンシル系のディスプレイがありました。
それほど大きなお店でなくても置いてあると思います。私が買ったところはどれも小さな店舗です。
そもそも、私が住んでいる埼玉南部はぺんてるの製品が多いようなので
入手しやすいのもあるのかもしれませんが。

 

また、もし見つけた場合は必ず付属品や箱も手に入れることをお勧めします。
製品の状態によっては安くしてくれるかもしれません。一度店員さんと相談してみましょう。
(事実、私は2割~3割安くしてもらいましたし。付属品無しなら交渉しやすいかも。)

 

とにかく、見かけたら購入することをお勧めします。楽しいし、カッコイイから。