暦の上ではもう春です。しおせんです。
さて、新春です。みなさまは「春財布」という文化をご存知でしょうか。
「春」と「張る」の語呂合わせで、この立春からの時期に手に入れた財布を使うと「財布が張るほどお金が貯まる」という願掛けから、この時期に財布を新調される方が多いようで。
当ブログ「ヒビノココロミ」ではモノ系ブログとして、管理人こと私しおせんが日々、様々な財布を試しています。今回は、それらの中から厳選しておすすめの財布を4つご紹介しようと思います。
この記事を読んて、気になる財布があると嬉しいです。
- 私が財布を選ぶ基準
- drip PRESSo(プレッソ)―キャッシュレスになれる財布
- エムピウ zonzo(ゾンゾ)―バランスの良い、最小のラウンドジッパー財布
- ベルロイ Note Sleeve(ノートスリーブ)―薄型コンパクト二つ折り財布の決定版
- SYRINX 厚い革の 薄い財布 HITOE 単 長財布―スマホも入っちゃうコンパクト長財布
- 用途、容量、好みやライフスタイルに合わせて「コンパクトで機能的な」財布を選ぼう!
私が財布を選ぶ基準
さて、私が一体どういう基準で財布を選んでいるのかといえば
- 革素材で
- 機能的かつ
- コンパクトな
財布であるという点です。
毎日手に触れて何度も扱うもの。そして、長く使いたい。そういった財布の特性を考えると、素材はやはりレザーが無難です。革は軽量で丈夫な素材ですし、何より経年変化を楽しめるのが良いですよね。見た目が美しくよいです。
次に機能的であること。毎日使うものだからこそ、使いやすさにはこだわりたい。会計時にもたつくのはストレスですし、何よりかっこ悪い。今回ご紹介する財布はどれも使いやすさを考え抜かれており、語りどころがたくさんあります。
そしてなによりコンパクトであること。これは特に男性が重視されることですが、肌身離さず持っていたい財布はポケットにしまうことが多いんですよね。ですから、分厚い財布だと服のシルエットが崩れますし、そもそも大きすぎればポケットに入りません。
別にこれは男性に限った利点ではなく、女性でもカバンの大きさに左右されずしまうことができるコンパクトな財布は嬉しいですよね。冠婚葬祭時のクラッチバックに大げさな長財布なんて入りませんからね。
あと、大前提として高すぎないというのもたいせつ。高いものはいいんでしょうが、手に入れづらいですし、気軽に使えませんからね。今回ご紹介するのはすべて一万円前後です。コスパの良い財布で、浮いたお金はお気に入りの財布へしまいましょ?
なお、今回はコンパクトな順に財布をご紹介しようかと思います。あなたの決済スタイルに合わせて選んでください。あと、大きさの参考にiPhone Xs Maxを並べておきました!サイズ感を掴んでください!
drip PRESSo(プレッソ)―キャッシュレスになれる財布
かかく
10,000円(クラウドファンディング時)
おおきさ
約9.5×6×1cm
はいるもの
カード6枚、紙幣1-2枚、硬貨6枚程度
いいところ
- キャッシュレス派に最適な財布
- ほぼカードサイズ
- 軽量で革の質感が素晴らしい
きになるところ
- 使い始めはタイトさを感じる
- 素材が薄く耐久性が不安
- 現金は(ほぼ)入れられない
どういうひとにおすすめ?
キャッシュレスな人、あるいはキャッシュレスになりたい人
「僕らがほしい、キャッシュレス時代の理想の財布」と銘打ってクラウドファンディングで募集を開始するやいなや、またたく間に達成率2000%超えという驚異的な成果を成し遂げた大人気の財布です。その人気さから、2月下旬から一般販売も予定されています。
私が支援したのは、水や汚れに強いタフレザー仕様の「PRESSo piqué(ピケ)」です。10000円でした。なお、素材違いで熟成レザーという購入時からすでに使い込まれたかのような質感を楽しめる通常版もあります。製品名のとおり、コーヒーにちなんだ色合いが多いです。
使いこなしは、こう。3つのカードポケットを備えた三つ折りの財布ですね。各ポケットに1-2枚のカードを入れることができます。(なお、名刺やクオカードは入りません)真ん中はカードキーですね。
実際カードの出し入れをすると、かなりタイトな印象です。私が購入したピケは革が柔軟なので使い始めから2枚入れられましたが、通常版はそれも難しようで、折りたたんでも開いてしまう、なんてこともあるようで。それだけコンパクトさを極めたということなんでしょうね。ただし、それは使用してゆくうちに革が馴染んで落ち着いてくるようです。
この財布、基本的にはキャッシュレス決済前提の財布です。普段は電子マネーで決済して、「もしものために」向かって右側のスリットに紙幣を差し込んでおく。といった感じ。なので、例えば1万円を収納しておいて、現金決済をしてしまうとこんな感じになってしまいます。
紙幣はスリットに刺すだけなので多くは入りませんし、中央に設けられたフラップ付きのポケットは硬貨用のものですが公式サイトにも推奨枚数は6枚までとかなり限られた収納量です。これは、レジで現金決済してしまうと慌てること確実ですね。
ですので、「キャッシュは電子決済できないときの保険」ぐらいの強い意志がないと使いこなせない財布です。この財布には現金は、あくまでテンポラリな収納スペースしかありません。公式サイトに「決済で出た硬貨は一日の終わりに貯金しましょう」と勧めているぐらいですし。
それは、逆に言うとキャッシュレスを促されるということ。考えてみれば、かさばる紙幣や硬貨なんて、持ち歩くには少ないに越したことないですからね。会計時に「こうすればお釣りが減るぞ」とか考えてんなら、この財布に移行してキャッシュレス生活に変えてしまうのもありです。
ですが、いちおう現金をしまう場所はあるので、ここらへんは日本の現状をよく考えて作られているな、と思います。個人的に日本でマネークリップ生活は無理だと思っていますので、最低限にせよ硬貨をしまう場所があるのは大事なことです。
すでにキャッシュレス派の人や、キャッシュレスになりたい方におすすめです。この財布を使うとキャッシュレスにならざるを得ません(しまえないから)。使い始めると現金が不快になってくるぐらい。そのくらいコンセプトが明確な一品です。
エムピウ zonzo(ゾンゾ)―バランスの良い、最小のラウンドジッパー財布
かかく
15,500円
おおきさ
約10×7×2cm
はいるもの
カード5枚、紙幣5-10枚、硬貨10枚程度
いいところ
- ラウンドジッパーでは最小
- 紙幣の出し入れがしやすい
- 小銭が取り出しやすい
きになるところ
- カードが見た目よりはいらない
- (コンパクト財布にしては)分厚い
- ファスナーが弱い
どういうひとにおすすめ?
現金派だけれども、とにかくコンパクトに収めたい人
ゾンゾは、東京・蔵前にあるエムピウさんのラウンドジッパー財布です。ほぼカードサイズのラウンドジッパーはなかなか見かけないですね。現金やカードをそれなりに入れてもきっちりしまって収まりが良いのがラウンドジッパーの魅力ですね。
使いこなしは、こう。真ん中の札入れ部分が特徴的で、このサイズのジッパー財布にありがちな「折りたたんで紙幣をしまう」ということをしなくて良いのが、とても便利です。
左右の収納部は、片方はマチが大きめなので、そちらに硬貨を入れましょう。硬貨収納部は、ガバッと大きく開きます。大変取り出しやすいです。容量は10枚前後かなぁ。
紙幣収納部はこのようになっており、革のかぶせで挟むことにより、折り目をつけず、また折りたたむこともなく、カードサイズのラウンドジッパー財布に収めることができます。すごい。よく考えられてる。
カード収納部はこちら。ここにはカード4,5枚入れるのが扱いやすいですね。それ以上いれると、ジッパーがパツパツになります…
素材はミネルバリスシオというイタリア製のタンニンなめし革が使われており、経年変化を楽しみやすい素材です。カラフルな色が多いので、持っていて楽しいです。
(購入時のゾンゾの画像はこの記事の冒頭にあるので見比べてみてください)
現金の出し入れをとことん考え抜いた、コンパクトな財布です。ふつう、このジャンルのコンパクト志向の財布って、現金の収納量や出し入れを犠牲にすることが多いですからね。その点、ゾンゾは素晴らしいです。現金派で、コンパクトな財布がほしい方におすすめ。パンツの前ポケットに余裕で入ります。逆に言うと、厚みがあるので後ろポケットは気になるかな。
ただ、使いやすすぎて「いっぱい入るぞ」とか思っていると、入れすぎてジッパーを壊してしまいます(自分は引手がちぎれた)。見た目よりは入らないんですよね。これは多分、中央の札バサミのレザーのぶんかさばるから。容量の目安を参考に使ってください。
なお実店舗ではアウトレット販売も行っており、定価よりお得に購入することができます。また、修理も無料で行ってくれるので、お近くの方はぜひ店舗へ。
ベルロイ Note Sleeve(ノートスリーブ)―薄型コンパクト二つ折り財布の決定版
かかく
12,200円
おおきさ
9×10×2cm
はいるもの
カード11枚、紙幣~10枚、硬貨5枚程度
いいところ
- 驚異的な薄さの二つ折り財布
- カードを用途・使用頻度で分類収納できる
- 薄いのに紙幣も硬貨もきっちり入る
きになるところ
- 1万円が本当にギリギリで出し入れしづらい
- 硬貨のポケットが取り出しづらい
- 内張りが革でなく布地で気になる
どういうひとにおすすめ?
カードをたくさん使うし、現金もそこそこ使う、「薄いけど普通の財布」がほしい人
ベルロイは、オーストラリアのレザー製品のブランドで、数多くのコストパフォーマンスに優れた機能的な財布をデザインしています。価格と機能性、そして質感のバランスがよく、個人的に大ファンのブランドです。(テック系のケースもいっぱいあるし)
使いこなしは、こう。カードポケットの多さが特徴的ですね。各スリットに一枚づづ入れるのが扱いやすい。まず、左に一つ。ここにメインのカードを入れましょう。そして、右側に2つ。ここに次に使うカードを。そして、札入れ側に一つ。ここは普段使わない大事なカード、例えば免許や保険証を入れると良いです。鍵とか入れてもいいかもしれませんね。
そして、残りのカードは、プルタブ付きのこのポケットへ。このタブによって、カードを重ねて入れても、タブを引っ張るだけで簡単に取り出せます。便利。このように、カードを用途や使用頻度によって分類できるのがこの財布のアドバンテージです。
んで、ここが特徴的なんですが、硬貨はこのフラップ付きのポケットに入れる仕様なんですね。ここ、どちらかというとコインの収容場所という意味合いが強く、はっきりいうと出し入れはしづらいです。縦に深いんですよ。
とはいえ、現金の収納まできっちり考えられた二つ折り財布にしては驚異的な薄さとお大きさです。ほんと、一万円ギリギリサイズですからね。出し入れにコツがいるぐらいです。でも、硬貨も紙幣もまあ、慣れれば難なく出し入れできるようになるので、カードも現金もまんべんなく普通に使う、けど薄い財布がいいなぁ、という方にはおすすめです。パンツの後ろポケットに入れても気になりません。
考えられた設計なんですけど、なんというか、尖りすぎてない収納設計ですので、(コンパクト財布にしては)見た目も普通でとっつきやすいと思います。カラバリも豊富でお求めやすいので、万人におすすめできます。(某薄い財布よりは普通の作りかと)
SYRINX 厚い革の 薄い財布 HITOE 単 長財布―スマホも入っちゃうコンパクト長財布
かかく
16,200円
おおきさ
18×10×1.5cm
はいるもの
カード10枚、紙幣30枚、硬貨15枚程度、スマートフォン(最大で、ケースなしiPhone Xs Max)、鍵
いいところ
- スマートフォンも入れられる
- 各ポケットが重ならない作りで薄い
- だけど、厚めのレザーで丈夫で質感が良い
きになるところ
- カードポケットにたくさんはいるが、分類できない
- 下部の鍵ポケットが取り出しづらい
- ケースに入れたスマートフォンは入らない
どういうひとにおすすめ?
長財布を使いたい人、スマートフォンも財布に入れたい人、これ一つで出かけたい人
最後は、SYRINX 厚い革の 薄い財布 HITOE 単 長財布です。製品名の通り、厚みがあり丈夫で上質な革を使っているのにもかかわらず、スマートフォンが入る大容量ながら収納時で1.5センチ程度に収まるという矛盾を克服した画期的な財布です。
使いこなしは、こう。スマホも、十数枚のカードも、大量の紙幣も、細々したコインも、そして鍵も…全部入っちゃいます。なのに、普通の長財布より圧倒的にコンパクトで薄い。なにこれすごい。
その秘密は、この特徴的なポケットのレイアウトにあります。各ポケットが重ならないように配置されているのが一目瞭然ですね。これにより、大容量ながら薄いフォルムを維持できるのです。左側の縦ポケットにカードを、右側の横長のポケットに硬貨を、そして小さなポケットに鍵などを収納できます。
みてください。さっきの量をいれてなお、この薄さです。普通、財布を薄くしようとするとレザーを薄く漉いて対応しがちなんですが、それだと耐久性が犠牲になるんですよね。それを克服するために、エポックメイキングなポケットのレイアウトを発案し、上質で厚みがある革を使っても薄く仕上げることに成功しているんですねー。すごい
そうそう、ここに鍵とかを入れるポケットがついているんですが、実は、これはその上のコインポケットの底上げの目的の副産物なんですよね。硬貨を入れるポケットは、浅いほうが取り出しやすいのは言うまでもないですからね。
あと、ファスナーも良くて、YKKのエクセラという高級ファスナーなんですが、開ける向きが長辺側からになっているんですよ。これにより、カードだけなら長辺を半分開ければ済みますし、現金を出すならば長辺すべて、スマートフォンや鍵を取り出すなら短辺含めすべて開放、と用途に合わせて最低限のファスナー開閉で済むんですよ。ここまで機能的な財布が今まであったかと。
とにかく何でも財布に入れたいけど、コンパクトで薄いのがいい、けれども素材の革は上質で丈夫なのがいい…。といったわがままなニーズに全て答えてくれる画期的な長財布です。なお、レザーの種類はいくつかあるのですが、個人的には経年変化の大きい、アラスカというシリーズがおすすめ。蝋引きが強く、まるで雪をまとったかのような質感で、使うごとに蝋が馴染んで、まるで雪が溶け地表が顕になっていくような変化の仕方は所有欲を満たしてくれます。
(こちらは、同構造の短財布です)
用途、容量、好みやライフスタイルに合わせて「コンパクトで機能的な」財布を選ぼう!
いかがでしたでしょうか。どれも個性的ながら、使い勝手をとことん考え抜いた、機能的でコンパクトな財布でしたね。しかしながら、どの財布も革の質感を妥協せず、それでいて常識的なお求め目安い価格帯。財布って、ここまでこだわれるんだ、と思いました。長い付き合いになるでしょうから、自分の用途や、収納容量と照らし合わせて、自分にぴったりな財布を選びたいですね。ほんと、モノ選びって楽しいですよねー。
…それにしても、なんで私はこんなに財布持ってんでしょ?