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WALKMAN NW-A100 series 40thモデルレビュー : 装い「なつかし」、中身は「イマドキ」なDAP

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当時を知らなくても懐かしい。しおせんです。

 こんにちは、しおせんです。

体調を崩して間が空いてしまいましたが、皆様お元気でしょうか?僕はだめです。

今回は、先日ようやく届いたWALKMAN NW-A100 series 40thモデルについて軽く見てゆこうとおもいます。

 

 

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 当時を知らなくても懐かしい。モノとして素晴らしい質感。

はい、これがWALKMAN NW-A100 series 40thモデルです。もう、パッケージからして力が入ってる。

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外箱の中に内箱がある豪華な仕様で、もうね、箱だけでも十分価値ある製品です。これは。A100本体には40th記念のロゴ、それに初代WALKMANのTPS-L2デザインのカバーがつくセットです。基本的に受注生産の期間限定製品です。TPS-L2を実際に使ったことがない世代からしても、とでも所有欲をそそるデザインですよね。

内容物はこれ以外に、特製ステッカー2種と説明書、Type-C充電ケーブルと、USB-Cポート保護キャップです。そうです!なんと、独自のNWポートを捨てて、USB-Cに対応したんですよ。これなら、他のガジェットとケーブルが共用できていいですよね。

 

本体を細かく見てゆくと。右側面に、上から電源、ボリューム、進む、一時停止、戻る、そして物理ボタンの誤動作を防ぐためのHOLDスイッチがあります。ここをスライドすると、電源以外の物理ボタンが効かなくなります。

 

下部には先に触れたとおりUSB-Cポートとイヤホンジャック、その間にストラップホールがあります。また、フタがされていますがmicroSDスロットがあり、容量を拡張することで最大2万曲を保存できるとのことです。なお、40th記念モデルは内蔵メモリが16GBモデルのみで実効容量は6.29GBと、とても心もとないです。microSDカードの同時購入を強くおすすめします。ハイレゾ音源は一つ一つのファイルサイズが大きいので。

 

装い「なつかし」、中身は「イマドキ」

数年ぶりのAndroid搭載WALKMANとあって、中身はほぼ素に近いAndroid9.0ですが、WALKMAN関連アプリが入っているのがポイントですね。アプデ来なくてもしばらくはちゃんと使えそうです。なお、Android OSの必要条件にGPSとマイクは搭載していないといけないというのがあるようで、ウォークマンA100シリーズではGPS機能が使えます。そのため、位置情報を必要とする地図アプリ等はちゃんと使えます。(快適かどうかは別として)けれども、必須条件ではない「カメラ」「スピーカー」機能が非搭載なので、アプリによってはインストール出来ないかもしれません。なので、Android端末としてガッツリ楽しむ、ってのはちょっと違うかと思います。そもそもチップセットが非力ですし。

 

ディスプレイサイズは3.6型のHD液晶で、一昔前の小型端末を彷彿とさせ、ガジェッターはわくわくすることでしょう。rayとかSXとか。じっさい、この画面サイズは実用的なサイズの下限でしょう。フリック操作であればなにも問題なく文字が打てますので、Twitter等も快適に使えますし、You Tubeも高音質で見ることが出来ます。なお、本体にスピーカーはないので、そこは注意です。

 

 

「メタルテープ」の感動が蘇る。androidなDAPとしてのWALKMANを見る。

本体にダウンロードした音源はW.ミュージックアプリで再生でき、音源の品質によってその品質に応じたカセットテープのスクリーンセーバーが表示されます。そう!これよ!!このスクリーンセーバーとWALKMANカバーの組み合わせがさいこうなんですよね…はぁ…よき。メタルテープとかよく知らないけど、ついついハイレゾ音源集めたくなりますよね。さすがソニー。

 

やっぱり、DAPのWALKMAN。ただ単にandroidを搭載したのではなく、細かい作り込みが見られ、例えば通知センターにノイズキャンセリング等の音声に関わるコントロールのトグルが配置できます。べんり。

 

また、マスターボリュームを120段階できめ細やかに操作できます。ただし、これは有線にのみ適用され、無線接続は10段階程度に抑えられてしまうのが悲しい。

 

ハイレゾを気軽に楽しむためのAndroid搭載なのかも。Amazon music HD

んで、「ハイレゾ音源てゆーけど、そんな高音質ファイルホイホイ買えないよ…」とか思いますよね?じつはいいサービスがあるんですよ。それが「Amazon music HD」です。

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これは月額1780円で、数百万曲の最大192kHz/24bitで最大3,730kbpsのハイレゾ品質の「ULTRA HD」音源が聴き放題になるサービスなんです。その他の曲も44.1kHz/16bit、最大850kbpsのロスレス、いわゆるCD品質の「HD」なので、ハイレゾAndroid WALKMANにぴったりなサービスですよね。ちゃんと、オフライン再生にも対応しているので、外出時も安心ですよ。

…ただ、気になった点があって、たしかにAmazon music HD から配信される音源はハイレゾ音源なんですけど、A100で再生すると24bit / 48 kHzにタウンコンバートされてしまうんですよ…これはAndroidアプリの仕様なのでしょうか?(未確認)

とはいえ、その他のサブスクの音楽配信サービスとは比べ物にならない音質なのは間違いないので、とりあえず試しておかないと損なサービスです。

 

ハイレゾなWALKMANには、お手軽なハイレゾなイヤホンを。IER-NW510N

では、再生環境についてです。40thモデルにはなんとイヤホンが付属しません。考え方によっては、このモデルを選択する人はかなりの音楽好き、だから自前のハイレゾイヤホンぐらい持っているだろうという解釈もできます。しかしながら、やっぱり付属させてほしかった。というわけで他モデルには付属している純正イヤホンを追加購入。

 

 

 IER-NW510Nは、A100シリーズに専用設計されたもので、とりあえずこれを買っておけば間違いないでしょう。逆に言うと、今までのモデルに付属していたノイズキャンセルやハイレゾ対応のイヤホンは「公式には」対応していないので、一応再生できますがハウリングしたりすることもあるようです。ですから、とりあえず買うならば、これ一択です。なお、A100とIER-NW510Nがセットのモデルは、それぞれのA100と同色のIER-NW510Nが付属しますが、IER-NW510N単品での販売はブラックのみです。悲しい。

 

IER-NW510Nを詳しく見てゆくと、1.1mのY字ケーブルでWALKMAN専用の5極端子です。ハウジングには小型で高感度な、ハイレゾリューションオーディオ対応の6mmドライバーユニットが搭載され、非常にコンパクトに作られています。また、ノイズキャンセリングにも対応し、集音マイクが付いています。ハイブリットイヤーピース(シリコンのプニプニしたやつ)がL~SSまで付属します。

肝心の使用感ですが、まず、ハウジングを極限までコンパクトにしたためか、非常に独特な形状をしており、装着するとハウジングが「斜め前に」飛び出す形になります。そして、その先端にノイズキャンセリングのマイクが来る形になります。これにより、小型でも効率的にノイズキャンセリングできるというわけです。

そして、ノイズキャンセリング性能ですが、あくまで「ノイズを」消すといった印象で一定の周期の低周波音を消す、といった具合です。会話や騒音は消せないので、そこはイヤーピースで物理的にカバーするしかないようです。まあ、1.3万円でハイレゾ対応でしかもノイズキャンセリングですから、過度な期待はしてはいけないんですけれども、AirPodsPro等を体験したユーザーからすると、正直がっかりするかもしれません。

けれども、ノイズが消えるというのはリスニング環境には大きな貢献で、6mmという小型ドライバの音質をアシストしてくれ、「クリアで元気な」音を鳴らしてくれます。ハウジングが小さいためドライバと耳の物理的な距離が近くなるので、小さいドライバでも耳の中でちゃんと音の粒が感じられるような解像感が感じられる音を楽しめ、とくに高音域、女性ボーカルやピアノなどの音と相性が良いように感じられましたよ?

 

andoroid WALKMANが今復活した意味。付き合い方は?

では、さいごに。まとめ的な。(ながいから覚悟して読んでね。)

かつて、android WALKMANが初登場した時は、「多彩なメディアプレーヤー」としての意味合いが強かったと思います。それこそ「音楽を聴きながらアレコレできる」というニーズに応えたものでありましょう。じっさい、大画面の機種もありましたしiPod touch対抗機種だなぁ、という感じでした。でも、スマホの性能が飛躍的に上がったためか、新たに音楽専用端末を持ち歩く人は少なくなったと思います。電池持ちもそう、容量もそう。かつて「別にDAPを持ち歩く」理由がスマホの性能の向上で潰されてしまったのです。

が、しかし、最近になって事情が大きく変わります。イヤホンジャックの消滅と音楽配信サービスの充実です。サブスク音楽配信サービスにより、いままでより、より手軽に音楽に触れられ「あの曲、もう一回ちゃんと音楽聴きたいな」と思い直した人は多いはず。けれどもやっぱり、ちゃんと音楽を聞くとなると、やっぱり有線のほうがコスパいいんですよね。でも、スマホにはイヤホンジャックがない。となると、やっぱりDAPが恋しくなる。だったら、ちゃんとした「ハイレゾ対応」とかのが欲しくなる。

「ちゃんと音楽を聴きたい」ライトユーザーの受け皿はiPodじゃないんですよね。あれ、音質はスマホ以下ですから。じゃあ、あとはもうメジャーなのはWALKMANしかないんです。そのあたり、うまく付いてきたと思います、A100シリーズは。3万円程度からと程よい価格帯で、ハイレゾ端末のエントリー機種としては手軽だと思います。カードサイズの筐体は手によく馴染みますし、なんというか「ガチな感じがしない」ので、初心者にも馴染みやすいんですよ。ハイエンドオーディオって、金属ゴリゴリの重そうなのばかりですから。そこにレトロな40thモデルときたら、買うでしょ、コレ。

 

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で、実際に手にして、しばらく使用しての感想は「音質と手軽さは満足。けれどもバッテリーが…」と言ったところ。初めは高音質のサブスクを、「ワイヤレスで」「垂れ流しながら」聴こうかなー、とか思ったんですがどうもこのコンパクトな筐体にはそれなりのバッテリーしか積めないらしく、wifiとBluetoothを付けて移動するとあっという間にバッテリーが空っぽになるんです。2-3時間も持たないんじゃないかな。

これはいかん、と思い、扱い方について見直してみたんですね。これ、よくよく考えたら「単体でサブスクサービス含め様々な音源をダウンロードできる」WALKMANなんじゃないかと。その機能性のために、andoroid載せたんじゃないかと。

単純にパソコンで、決して使いやすいとは言えないSONYの音楽アプリ介して音源落とすのかったるいですから。だからandorid搭載は正解、だって、端末内アプリで完結しちゃうもん。A100にSpotifyもPlayMusicもAppleMusicも入っちゃうんだよ?更にいえば、物理CDもドライブを直接つないで取り込めちゃうんだよ?PCいらないや。

そう思い直して、自宅で先のamazon music HD等で音源をA100単体でダウンロードし、外では機内モードで有線で使ってみたら一日持つ感じにはなったので、とりあえず満足。よく考えると、ハイレゾ音源を再生するのって、バッテリー消費するのは当たり前ですよね。

しかも、有線のほうが音質が「いい気がする」んですよ。具体的に言うとWF-1000XM3とIER-NW510Nの比較なんですけれども、前者がDSEE HX対応の「疑似ハイレゾ」なのに対して、後者はきっちり「ハイレゾ対応」なんですよね。確かに、ノイズキャンセルの威力はWF-1000XM3のほうが数段上なんですけれども、(こういう事あんまり言いたくないんですが)ちゃんとしたイヤーピース選んじゃえばデジタルな処理はあんまり関係なくなっちゃうんですよね。

だったら、電池持ち関係ない有線接続のヤツのほうが良くない?しかもコスパいいし。ってなってくるわけです。値段倍ですからね、ワイヤレスにすると。疑似ハイレゾのくせに。もちろん、ちゃんとハイレゾ対応でワイヤレスのもあるけど、たっっかい。ライトユーザーは、そこまで出せない。意味わからない。WF-1000XM3がLDAC対応してればよかったのにね。

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でも、SONY的には、こんなキャンペーン打っちゃうぐらいだから、WF-1000XM3と一緒に使ってほしいんでしょうね。今年のヒット商品だし。うーん。

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でもね、やっぱり無線は使わないかなぁ。たとえLDAC対応したとしても、A100側で細かな音質設定を、「一切いじれなく」なっちゃうんですよ。

  • イコライザはもちろん、
  • DCフェーズリニアライザー(疑似アナログアンプ処理)も、
  • ダイナミックノーマライザー(曲間音量均質化)も、
  • バイナルプロセッサー(アナログレコードっぽい音質にするやつ)も、
  • 更にはclear audio+(WALKMANで、音質をいい感じに一括処理してくれるやつ)さえも、

なんにも触れなくなっちゃいます。ついでにいうと、きめ細やかな音量調整も不可。なにこれ。

 

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いちおう、「Sony | Headphones Connect」というアプリを入れれば、イコライザと、疑似ハイレゾにするアプコンのDSEE HXは操作できるようになるんですけれど、なんというか「A100本来の性能を十分に活かせない」そんな気がするんです。あまり気持ちよくない。だったら、有線使うわ、ってなるのは自然なことだと思います。だって「音楽再生専用機」として買っているんですから。ぼくは。だって、ハイレゾ音源を無線接続のために「疑似ハイレゾ」にコンバートするのは意味わからないもん。少なくとも、今手持ちの無線接続環境なら、そうなっちゃうから。

なので、いまはIER-NW510NでAmazon music HDを聴いています。やっぱり、その時の気分に合わせて音質をいじれるのは楽しいし、単純にイヤホン側のバッテリー持ちを気にしなくていいのは気が楽です。せっかくのハイレゾ対応WALKMANならば、たとえエントリーレベルのものでも、対応イヤホンほしいですよ、やっぱり。

ぼくは、ハイレゾ音源は素のまま聴いて、物足りなければ味付けする感じですかね。ただ、clear audio+は「メリハリのある」、悪く言えばいかにもSONYらしい「ドンシャリ」な傾向の味付けにしてくれるので、ちょっと聴き疲れてしまうかも。テンション上げたい時はいいかなぁ。でも、長時間聞くには向かないかもしれませんね。

 

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ただ単に、「雑音にマスキングするためのBGM」としてならば、間違いなくiPhoneとAirPodsProのほうが優秀です。でも、音楽をちゃんと聴きたいなら、間違いなくA100です。あらゆる音源がハイレゾ品質に出力側でアプコンできると考えれば、これは素晴らしいことです。